県内廻って、お聞きした話から

 今日は、台風が接近し、孫たちの通う小学校・幼稚園はお休み。
 先日の雨は恵みの雨と思ってましたが、被害がないことを祈るのみです。

  みんな、ギリギリで頑張ってる!!  4つの話

 想像以上の極貧に耐える若者たち(B子さんの場合)  
・B子さんは、現在35歳、独身
 比較人類学が好きで将来「学芸員」を目指して4つ有名大学と大学院を経て、希望する就職に失敗。以後、数え切れない位の面接を受けたが、「高学歴」を理由に採用されず、今は派遣の家政婦として働いている。月収15万円、そこから家賃を差し引くと11万円前後しか手元に残らず、学生時代の奨学金700万円が返済できず、見かねた父親が貯金を崩して毎月返済しているという。
また、2人の弟が時々生活費を送ってくれるおかげで何とか生活できているという。
先日などは朝食は前の晩に食べた湯豆腐のカツオ節が入った残り汁をご飯にかけて済ませたという。
身体もやせて、家政婦の仕事もきついそうです。
(世が世なら彼女の才能を生かせる道はいくらでもあるはずなのに、と思わず涙した。仮に今、生活保護の申請に行っても家族の仕送りがあること、本人が働いていることから却下されるのだろうか)

 作業所に通っている青年から、働く喜びを奪う生活保護
 生活保護11万円もらって、障害者作業所に通っているが、一生懸命働いて工賃を稼ぐのが自分の励みになっている。
ところが、いくら頑張っても工賃が増えても、生活保護で彼の稼ぎとして認めてもらえるのは、8000円。残りは、全部保護費から引かれる。
ある月、彼は頑張って19,000円も工賃があったと喜んでいたのに、そこから11,000円が差し引かれた。仮に頑張って倍の工賃があっても、やはり8,000円しか認めてもらえない。
働く喜びは、労働の対価で示されてこそ、実感が湧くのに、これでは障害者から働く喜びすら奪っているとしか思えない
 過労死!寸前の先生たち 
 ・(57歳の教師の場合) 
 午後8時前までに家に帰ったことがない、書類作成が多すぎてパソコンも、デジカメも、携帯電話も公用の物しか使えないため(家に持って帰るには校長許可が要る。私用のパソコンは一切、使用禁止)、その日の仕事が済むまで家に帰れない。身も心もボロボロになって、定年まで勤められるか不安を感じながら仕事をしている。
つらいのは、みんな同じように働いていながら、相談する人がいない。悩みを話し合う仲間がいないこと。

 ある公立図書館に働くC子さん(30歳) 
・ご主人と3才の子どもの3人世帯
 職場が人手不足でとにかく一日中忙しい。(殆んど立ち仕事だ) 彼女は嘱託職員、正社員は、2〜3人だけであとは全員嘱託職員。
仕事は同じようにしなければならず、夜10時前に帰宅するのは、まれ。保育園に通う子どものために、夕食のお弁当を保育園に預けて食べさせてもらっている。ご主人も妻同様に、残業のため、帰宅が遅い。「〃子育て支援〃という前にもっと人手を増やして、早く帰れるようにして欲しい」と言う。

 以上は、この間私が各地の「つどい」で聞いた話のほんの一部です。

生身の人間から「人間らしく生きる権利」を奪っているこの社会に憤りを感じます。

 日本国憲法の崇高な精神が足元からドンドン崩されていっている!!
どこでもたたかう以外に、憲法の精神を生かす社会はつくれないと、つくづく思います。