たたかいの意志を受け継ぐ人びと


写真は1月11日の「国労広島支部の新春旗びらき」のワンカットです。
これまで国労の旗びらきは、何回も出席させていただいていますが、実は写真にあるこの横断幕は、今から20年前に交通事故で亡くなったNさんが描いたものを毎年使っているという事を初めて知りました。当時、Nさんは国鉄大野浦駅で夜勤していて、たまたま列車事故の対応に追われて、仮眠もとれず、そのまま疲れた身体で帰宅途中、睡魔に襲われてタクローリー車と正面衝突して即死しました。Nさんは、国労組合員として国鉄の分割民営化とたたかうと共に、持ち前の絵心を生かして組合活動に献身していた人でした。この横断幕は、Nさんが亡くなる直前に和紙に描いたものだそうです。

 残された仲間がNさんの死を悼み、その意志を継ごうと毎年の「旗びらき」に掲げているとのこと。村上雅春支部長の話でそのことを初めて知り、とても感動しました。

 国労は、今でこそ、国家権力とJR当局の激しい差別と分裂攻撃のなかで、職場では決して大きな組織をもっているとはいえませんが、かっては国労といえば数ある労働組合のなかでも、日本の労働者階級のたたかいをリードする強大な力をもっていました。
それだけでなく歌声や演劇・文学など多くの労働者文化人を輩出し、またプロ顔負けの料理人あり、大工あり、と本当に何でも揃っている労働者の集団でした。

 私も青春時代、こうした国労のみなさんの戦闘的なたたかいに胸を熱くし、あのようにたたかいたい!とあこがれた一人でした。
今日の旗びらきで、国労ナッパーズのみなさんや広島を代表するフォークシンガー山上さんの演奏、そして各分会のたたかいの報告を聞きながら、国労のたたかう伝統は、Nさんの横断幕同様、いまでも色あせずに受け継がれているんだなーと、胸が熱くなりました。

 国労のみなさん、頑張ってください!! 私も頑張ります。